2024年7月16日(月) 於:ホテルメトロポリタンエドモント
第1部 講演会 「進化するフランス料理を支える伝統の継承 〜コロナ後のフランス〜」
大沢 晴美氏(一般社団法人フランスレストラン文化振興協会(APGF)会長)
第2部 特別対談「フランス国家最優秀職人章(M.O.F.)への道のり」
関谷 健一朗氏(ガストロノミー ジョエル・ロブション 総料理長)
中村 勝宏氏(ゴブラン会 会長)
< ゴブラン会総会 >
ゴブラン会講演会、賞味会に先立ち総会が行われ、長澤事務局長より2023年度の活動報告および、活動計画が報告されました。また、1994年の第1回講演会からスタートした講演会は、残念ながらこの第30回で最後となることが伝えられ、長年ゴブラン会を支え、愛していただいた皆さまに感謝が述べられました。
コロナ禍の休止期間を除いて毎年開催されてきた ゴブラン会講演会は、今年で記念すべき30回目を迎えました。フィナーレにふさわしいお二人の講師をお迎えし、有終の美を飾る素晴らしい講演となりました。
< 第1部 講演会 >
第1部では、一般社団法人フランスレストラン文化振興協会(APGF)会長の大沢晴美様に『進化するフランス料理を支える伝統の継承 〜コロナ後のフランス〜』というテーマでお話を伺いました。講演の前日にフランスから帰国したばかりという大沢様に、フランス料理の最新事情をスライド写真を交えながら解説いただきました。創立100年を誇るパリの名門料理学校「フェランディ」にてフランスのトップシェフ達による2週間の講習会を通して感じた現在のフランスは、食材としての野菜への向き合い方が昔とは変わり、また、フードロスにもしっかり対応していることなど、とても興味深い内容でした。
< 第2部 特別対談 >
第2部ではガストロノミージョエル・ロブション総料理長の関谷健一朗氏と、ゴブラン会の中村勝宏会長に『フランス国家最優秀職人章(M.O.F.)への道のり』というテーマでお話を伺いました。関谷シェフは2023年にフランス料理界の最高峰である、フランス国家最優秀職人章(M.O.F.)を日本人として初めて獲得されましたが、その栄光に至るお話を中村会長のフランス時代の秘話を交えながらの貴重な対談でした。パリのレストランで朝から夜中まで何時間も働きメンタルが鍛えられたというエピソードや、お互いの料理人としてのターニングポイントなど、45年前に日本人としてパリのレストランで初めてのミシュランの星を獲得した中村会長との、約半世紀を隔てたフランス料理人のビッグ対談に参加者は聞き入っていました。
< 第3部 賞味会 >
今年のブッフェ賞味会は第31回を迎え、ホテルメトロポリタンエドモントが誇る「現代ブッフェ料理の真髄」が披露されました。賞味会場では、石川県在住の川本紀男さん、鈴木房雄さん、紋田清さん3名の会員がステージ上にて紹介され、現地での炊き出しボランティア活動についてや、TVで報道されていない現状などをお話いただきました。
岩崎総料理長からは料理の説明があり、『夏』をテーマにした「駿河湾産釜揚げしらすのタルト」、「うさぎのドディーヌ 赤ピーマンのムースとトマトのクーリ添え」、「パフリカと茄子のマリネバジル風味」や、日本料理では稚鮎の塩焼き、唐揚げなど、夏の旬の食材を使った料理の数々をご用意いただきました。また、復興支援の願いを込めて石川、富山の食材を使った料理が並びました。
当日は約270名が参加しゴブラン会ならではの豪華絢爛のお料理を堪能し、楽しい交流のひとときとなりました。